マトリックスレボリューションズ

点数: 6/10

妻と子供が日本に遊びに帰っている。アパートの管理人に「あなた、Bachelorだね」なんてニヤニヤされて言われた。Bachelor=独身あるいは学士だ。学士と一緒の綴りとは知らなかった。アメリカで生活して3年経ったけれども、まだまだ知らないことはたくさんある。

というわけで、今週は映画をすでに2本も見てしまった。昨日観に行ったのがこれ。つまらない、つまらない、という前評判をたくさん聞かされていたけれど、実際観たら、まあそれほどつまらないわけではなかった。つまらないと聞かされていると「それほどでもないじゃない」、反対にすごく面白いと聞かされていると「評判に反してつまらなかった」、と自分は思うみたいだ。

人類最後の砦、ザイオンでの戦いは映像的にただただ圧巻。あの映像を作りだすための膨大な人手と時間を考えたら、映画を違法コピーしちゃあいけないなあ、と感じました。あと、僕は映画前半のフランス人の部下達との銃撃戦が結構気に入りました。なんだかあのシーンが、ただただかっこいいアクションシーンを撮ろうという、マトリックスの原点だったような。そしてそれに続くフランス人との交渉決裂、銃を皆がお互いに向け合って双方とも動けず、という場面は「男達の挽歌」などの香港映画そのまま。かっこいいのだ。

小難しいことが色々と挿入されて、それで賛否両論だが、結局マトリックスはアクションエンターテイメント。1作目は、銃弾をスローモーションでよけるなどの斬新な映像、2作目は、カーチェイス、そして3作目は人類が操るロボットとわさわさと大量に現れる蟲みたいな機械との闘い、これらを監督は撮りたかったんだと思う。であれば、充分成功しているのではないだろうか。

帰りのフリーウェイで、車を運転しながら、「この車は自律的に人を殺したりはしない。人を殺してしまうのは僕が運転をミスしたときだけだ。今は人間と機械が平和な関係を保っている時代なんだなあ」などととりとめもない考えが頭に浮かんでいた。